ひとことで言うと
ECN口座とは、トレーダーの注文を銀行や他のトレーダーの注文と直接マッチングさせる仕組みの口座のことです。ECNは「Electronic Communication Network(電子通信ネットワーク)」の略です。
業者が間に入って価格を操作する余地が小さく、生のスプレッド(インターバンクのスプレッド) に近い狭い価格で取引できるのが最大の特徴。その代わり、別途取引手数料がかかります。
ふくり博士
スーパーの直売所と卸売市場の関係をイメージしてみるのじゃ。 スタンダード口座はスーパー(業者がマージンを乗せた価格で提供)、 ECN口座は卸売市場(市場の生の価格+場所代)のようなものじゃ。 仕入れ値が見える分、トータルで安くなることが多いのじゃよ。
注文方式の種類
海外FXの注文方式は大きく3つに分かれます。
| 方式 | 特徴 | スプレッド | 手数料 |
|---|---|---|---|
| DD(Dealing Desk) | 業者が相手方になる | 広め〜普通 | なし |
| STP(Straight Through Processing) | 注文を流動性プロバイダーに直接流す | やや狭い | なしが多い |
| ECN | 複数の参加者の注文を直接マッチング | 最も狭い | あり |
厳密には、ECNとSTPの境界は曖昧な部分もあります。業者によって定義が違うので、名称よりも「スプレッドと手数料のトータルコスト」で判断する方が実用的です。
ECN口座のメリット
スプレッドが狭い。通貨ペアによっては0.0pips(ゼロ)になることもあります。手数料を足しても、スタンダード口座より安いケースが多い。
約定の透明性が高い。業者が価格を介入しにくい仕組みなので、リクオートや約定拒否が起きにくい。
板情報が見える業者もある。ECN方式では、各価格帯にどれだけの注文が溜まっているかを確認できることがあります。大口の動きを読む手がかりになります。
ECN口座のデメリット
取引手数料が別途かかる。1lotあたり往復$6〜$10程度が相場。スプレッドは狭いのですが、手数料込みのトータルで比較する必要があります。
最低入金額が高い場合がある。スタンダード口座は$5〜$100で開設できる業者でも、ECN口座は$200〜$1,000を求めるところもあります。
ボーナスの対象外のことが多い。口座開設ボーナスや入金ボーナスはスタンダード口座限定、というパターンがよくあります。
ふくり博士
ボーナスをもらうかコストを下げるか。これは戦略次第じゃ。 少額で始めるならボーナス付きのスタンダード口座、 ある程度資金があってガチでコストを削るならECN口座。 どちらが正解とは言えんが、目的に合った方を選ぶのが大事じゃ。
代表的なECN系口座
| 業者 | 口座名 | 往復手数料/lot |
|---|---|---|
| TitanFX | ブレード | $7相当 |
| Exness | ロースプレッド | $7相当 |
| XM | Zero | $10相当 |
| AXIORY | ナノ | $6相当 |
XMのKIWAMI極口座は手数料無料でスプレッドも狭いのですが、厳密にはECN口座ではなく独自の仕組みです。名称にこだわるよりもトータルコストで比較しましょう。
複利との関係
ECN口座を選ぶ最大の理由は 取引コストの圧縮。そしてコスト圧縮は複利運用で最も確実にリターンを底上げする方法でもあります。コスト削減が複利曲線にどう効くかは 複利運用×海外FXのコンセプト で全体像を整理しています。
たとえばスタンダード口座で1回の取引コストが1.6pips、ECN口座なら1.0pips。差は0.6pips。月30回取引すれば月間18pipsの節約。この18pipsが元本に残って複利で回れば、年単位で見ると数万円〜数十万円の差になっていきます。
さらにキャッシュバックと組み合わせれば、ECN口座の手数料をさらに圧縮できます。実質スプレッド計算ツール でトータルコストを確認してみてください。
ふくり博士
ECN口座が全員にベストとは限らんぞ。 取引頻度が低い人はスプレッドの差が年間で大した金額にならないし、 少額スタートならボーナスの方が有利なケースもある。 自分の取引スタイルに合った口座を選ぶのが、結局は一番の近道じゃ。