ひとことで言うと
指値注文は 「この価格まで下がったら買う」「この価格まで上がったら売る」 という、今より有利な価格を指定する予約注文。逆指値注文は 「この価格まで上がったら買う」「この価格まで下がったら売る」 という、今より不利な方向の価格を指定する予約注文です。
どちらも「今すぐ」ではなく、指定した価格に達したときに自動で注文が執行されます。チャートに張り付いていなくても、狙った価格で売買できます。
ふくり博士
ネットショッピングの「値下げ通知」に近いぞ。 「この商品が3,000円以下になったら教えて」と登録しておけば、 ずっと画面を見ていなくても安く買えるじゃろう? 指値注文も同じ発想じゃ。
指値注文の使い方
指値注文は 「今より有利な価格で売買したい」 ときに使います。
買い指値(Buy Limit): 現在のレートより安い価格を指定。「もう少し下がったら買いたい」というケース。
売り指値(Sell Limit): 現在のレートより高い価格を指定。「もう少し上がったら売りたい」というケース。
たとえばドル円が150.000のとき、「149.500まで下がったら買いたい」なら149.500に買い指値を置きます。レートが149.500に達した瞬間、自動的に買い注文が執行されます。
指値注文のメリットは 指定価格かそれより有利な価格で約定する こと。149.500で指値を出したのに149.600で約定する、ということは基本的にありません(有利方向にすべる「ポジティブスリッページ」はあり得ます)。
逆指値注文の使い方
逆指値注文は主に2つの目的で使います。
損切り(ストップロス): 保有ポジションの損失を限定するため、現在より不利な方向に決済注文を置きます。これが逆指値の最も重要な使い方です。
ブレイクアウトエントリー: 現在のレートより上に買い注文(Buy Stop)、または下に売り注文(Sell Stop)を置きます。レジスタンスやサポートを抜けた瞬間に乗りたいときに使います。
たとえばドル円が150.000のとき、「150.500を超えたら上昇トレンド発生と判断して買いたい」なら150.500に買い逆指値を置きます。
ふくり博士
逆指値注文は、スリッページが発生しやすいことを覚えておくのじゃ。 指定価格に達したら成行注文として執行される仕組みだから、 急変動時には指定価格より不利な価格で約定することがあるぞ。 損切りの逆指値は「このあたりで止まる」くらいの認識でおるとよい。
組み合わせ注文(OCO・IFD・IFO)
指値と逆指値を組み合わせた便利な注文方法もあります。
OCO(One Cancels the Other): 2つの注文を同時に出し、片方が約定したらもう片方が自動キャンセル。利確の指値と損切りの逆指値を同時にセットするときに使います。
IFD(If Done): 新規注文が約定したら、自動的に決済注文が入る。「149.500で買って、150.500で利確」を1セットで設定できます。
IFO(IFD + OCO): 新規注文が約定したら、利確と損切りの2つが同時にセットされる。エントリーから決済まですべて自動化できます。
これらの組み合わせ注文を使えば、チャートに張り付かなくてもトレード計画を事前にセットしておけます。
複利との関係
複利運用において、指値・逆指値注文は 「感情を排除する仕組み」 として極めて重要です。
利確の指値をあらかじめ置いておけば、「もう少し伸びるかも」という欲で持ちすぎて反転するリスクを減らせます。損切りの逆指値は、「もう少し待てば戻るかも」という希望的観測で損失を膨らませるのを防いでくれます。
複利で元本を着実に育てるには、1回1回のトレードで 計画通りの利益と損失 を積み上げることが重要です。「利確も損切りも、エントリーの前に決めておく」。これを指値・逆指値で機械的に実行できれば、複利のカーブは安定します。利確と損切りの値段の決め方は 損切り・利確を正しく置く で具体的に整理しています。
ふくり博士
指値注文で「安くなったら買う」を繰り返すと、 下落トレンドでナンピン地獄に陥ることがあるぞ。 指値は便利じゃが、相場の方向感と合わせて使わないと危険じゃ。 注文を出すこと自体が目的にならんように気をつけるのじゃ。